近赤外線低出力レーザー治療・LED治療は痛みや熱さが無い治療法です
近年、野菜や花木栽培にも生育効果が認められ、様々な分野で利用されています。
腰痛症
(1)どんな病気ですか?
腰痛をきたす疾患を指す総称で、多くはただ腰痛だけを訴えるものです。 腰の筋肉の疲労や外傷、腰の痛みに関した種々の疾患が腰部にあると、これを和らげる防衛反射として脳から腰、背筋に向けて絶えず緊張させる指令の信号が脊髄を通って送られてきます。
そのために一様に腰背部の筋肉に緊張と痛みが生じるものと考えられています。 元となる疾患がはっきりしなくとも、出現したその症状が腰痛となる訳です。
腰痛の治療に使用される780〜800ナノメータの波長のレーザ光は、痛んでいる患部にマイルドに麻薬様物質(痛みを押さえる物質)を出させ、脳に対し、痛みを和らげ、筋肉の緊張を取り除いてくれるように伝えてくれます。
それを受けて脳からは生体のフィードバック機構を利用しレーザ治療した患部にその結果を伝えてくれ、痛みを和らげるという働きの手助けをしてくれる訳です。
もちろん、自律神経系にも作用し、炎症を抑える働きもします。
(2)どんな症状ですか?
一般的には横になって安静にして、腰に負担をかけなければ痛くないのが特徴です。 又、何か腰を痛くする様なきっかけがあって、腰椎の両側や骨盤の上の縁に、押して痛いところがあれば、腰の筋肉や筋膜の部分的な断裂(女性のストッキングの「デンセン」と同様な)であって、別名ぎっくり腰といわれる症状であることが大部分です。
年齢的な慢性腰痛では、寝起きや動く時などに痛みがあり、腰部を暖めると楽になることも多くあります。 レーザの作用の一つとして、血行を良くし、筋肉の緊張やこりをほぐし、炎症等も和らげる効果がありますので、特に急性期の症状に対してはレーザ治療の効果が大きいと言われています。 各種学会においても研究発表が数多くされておりますので、安心して受療できる治療法であると言えます。
もちろん、単独の治療でも良いのですが、薬剤との併用はより効果を示すことも分かっておりますので、より良い治療のためにも、医療施設での相談をお勧めします。
(3)治療法は?
急性期は安静が大事で、そのまま慢性に移行することも多いので、その時は症状によっていろいろな保存的治療が行われます。(レーザ治療も保存的治療の一つです。)
又、腰痛の再発予防としては体操療法(腹筋、背筋の強化など)も大切な方法です。 大切なことは、自分の腰痛の原因を正しく理解し、自分にあった保存的療法を行い、上手に腰痛とつきあう方法を身につけることではないでしょうか?
(4)その他の腰部疾患について
@腰部脊柱管狭窄症(ヨウブセキツイカンキョウサクショウ)
加齢と共に変形が起きた場合や、もともと脊柱管が狭い人などに変性、変形などによる骨棘(こっきょく)が形成されたり、椎間板の膨隆(ぼうりゅう)が起こると神経を圧迫して痛みやしびれ、下肢の脱力感、マヒなどが起こります。 一定時間立っていたり、歩行していると、下肢の傷みやしびれ、脱力感が強くなりますが、前屈みの姿勢で休むと、症状が軽くなることもあります。
A腰椎椎間板ヘルニア 坐骨神経痛などを伴う椎間板ヘルニアは、発生年齢も比較的若く起こることが多くあります。 腰の骨の間は、椎間板という軟骨でできたクッションの様なものがはさまっています。 この椎間板の中心にある髄核(ずいかく)という芯の様なものが突き出て、腰の神経(神経根)を圧迫した状態を椎間板ヘルニアと言います。
重い物を持ち上げた時などに急に起こるもの、徐々に症状が悪くなり慢性的に発生するものとがあり、痛んだ椎間板の場所によって症状が少し違ってきます。
一般的にはどちらか一方のお尻から太腿の裏、膝から下のふくらはぎの裏から外側へかけてのしびれや痛みを伴う腰痛が特徴です。 この坐骨神経痛は、仰向けに寝た姿勢で、膝を伸ばしたままで下肢を持ち上げてみて、どちらかの下肢の裏側に痛みが起こるようであれば、自分でも判断は可能です。 又、その疾患の可能性があります。
B脊椎分離、すべり症
腰椎の一部に分離が生じ、このために腰痛が起きたり、滑りが起きたりします。 関節突起の間の部分に疲労骨折が生じた時、この部分を分離と言い、この症状は骨の成長期にスポーツなどで過度なストレスが腰にかかった時に多くみられると考えられています。 腰の骨に分離があって、関節突起による制動がきかなくなると、徐々に上の腰椎が前方へ滑ることがあります。 これを「滑り症」と言います。 これにより坐骨神経痛が起こることもあります。
Cその他
腰部椎間関節症、骨粗鬆症による腰痛、婦人科疾患による腰痛などこれ以外にもありますが、これらの腰痛に対しても、レーザ照射はよく体の痛みのメカニズムに反応してたくさんの治療効果を上げていることが確認されています。